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Just Ask: デザインプロセスを通じて取り組むアクセシビリティ

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基本: 初期段階で設計全体にアクセシビリティを組み込む

アクセシビリティを初期段階および設計全体で考慮することにより、製品の設計全体にシームレスかつスマートに組み込むことができます。アクセシビリティを初期段階で組み込むことにより、アクセシブルな製品を設計するための時間と資金が節約され、アクセシビリティが設計全体にもたらす有効性が高まります。

製品の設計段階の後半でアクセシビリティに取り組むことは、必要な設計変更を行うために非常にコスト高になる場合があります。また、アクセシビリティを最後に「取って付ける」ことは、障害者にとっての効果が通常ははるかに低く、他の人にとっての利点も少なくなります。1つの例として、最初からアクセシビリティを考慮して構造面における計画を立てて、見た目にも実用的にもビルの設計に適合した、車椅子でアクセス可能な出入口を備えたビルを考えてみてください。そして、設計してしまってからスロープを追加したビルと比較してみてください。スロープは見た目が悪く、すべての人にとって便利さが低下します。設計プロジェクトの最初からアクセシビリティを組み込むことは、プロジェクトの後の段階に持ち越すよりも、非常に簡単で、効果的で、コストが安くなります。

本書は、設計プロセスにおけるアクセシビリティを中心に扱っていますが、下記に示すように、設計前に取り組むことができるアクセシビリティについて考慮することがあります。

ほとんどの場合、アクセシビリティに別途取り組むより、既存のプロセス全体を通してアクセシビリティへの配慮を含めるほうが効果的です。アクセシビリティを組み込むためにステップをいくつか追加する必要が発生した場合でも、そのほとんどは、既に実施しているものに対してうまく適合します。たとえば、アクセシビリティを別途に評価するのではなく、現在のテストおよび品質保証(QA)プロセスにおいて最もフィットするところにアクセシビリティ・チェックを統合します。これは1つの例にしか過ぎませんが、アクセシビリティの統合は、プロジェクト全体を通して適用することができます。

可能であれば、スタッフやコンサルタントなど、アクセシビリティのスペシャリストを設計チームに参加させてください。アクセシビリティのスペシャリストを確保できるか否かに関わらず、設計チームのすべてのメンバーがアクセシビリティの問題をある程度理解しておくことは役に立ちます。

次の章では、障害者をプロジェクトへ参加させることにより、アクセシビリティの問題を把握する方法に関して説明します。

参考文献

本章の一部の情報は、既に下記の文献で出版されています。


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